
2.2 米国公共港湾の管理形態
1996年10月、米国運輸省が連邦議会に報告した「米国公共港湾の現況」1によれば、米国に存在する港湾の数は400港以上、沿岸部で7.5m以上、及び五大湖で5.4m以上の水深を持ち、、商業貨物を扱うターミナルの数は1,940、パース数は3,179にのぼる。ポートオーソリティの数は、、ワシントン州、カリフォルニア州等で多く、ワシントン州だけでも76にのぼる。また、商港的公共港湾の数は186程度、米国港湾協会に所属して商業港として活動している港湾は86港であり、表-4のとおりである。
沿岸部及び五大湖のターミナル数1,940のうち、75%は民間所有、25%が公共所有である。一方、河川港では、ミシシッピ川全域に1,756ターミナル、コロンビア/スネーク川全域に55ターミナル、合計で1,811のターミナルがあり、うち89%が民間所有である。この主要86港の管理を行う行政区は以下の7種類に分類される2。
1) 州にまたがる事務組合による管理:2港
二つの州の議会の議決によって設立され、連邦政府による承認を受けた事務組合による管理。港湾行政の区域は両州の一部となる。ニューヨーク・ニュージャージー港、デラウェアリバー港
2) 州による管理:14港
州の行政により港湾管理者を設立するもの。独立したポートオーソリティを作るケースが多いが州の部局により管理するものもある。ハンプトンローズ港(バージニア州)、ニューオリンズ港(ルイジアナ州)、ボルティモア港(メリーランド州)、ポストン港(マサチューセッツ州)、メイン州港湾局、他
3) 郡による管理:9港
郡の行政により港湾管理者を設立するもの。独立したポートオーソリティとする場合と郡の一部局とする場合同程度の割合。マイアミ港、エバーグレイデス港、クリーブランド港、デトロイト港、他
1/A Report to Congress on the Status of the Public Ports of the United States 1994−1995
2/Govemance of U.S.Pubhc Ports,David J.Olson,University of Washington,1992
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